【SM全国ダブル】 アミノン式霰1,5
今回はシーズン4ダブルレートで使用したユキノオー&レジアイスを用いた霰パの紹介と、それを通して霰パの動かしかたについて解説します。
この構築では頑張ってもおそらくレート1800前後をうろうろする程度なので、そのまま使用することはおすすめできませんが、とりあえず記録として書き残しておきたいと思います。
したがって、本来的にはアミノン式霰2といきたいところですが、完成度に難があるので1,5とします。
↓パーティメンバー
→吹雪エース、鈍足耐久高めだが耐性ボロボロ
→対岩、地面、炎、鋼、高速で潰し性能高め
→鋼や炎へ打点を持つ水枠、崩しメイン
・ロトム
→水へ打点をもつ電気枠、タイプ面でのパフォーマンスが高く役割を持たせやすいが、その実ハイポン外すガラクタ
→鋼に強い炎タイプ。威嚇、高火力先制技、高めの数値となかなか恵まれているが、霰パに入れるには岩弱点が痛い
各ポケモン紹介
○ユキノオー(特性:ゆきふらし→ゆきふらし)
持ち物:ユキノオナイト
性格:れいせい(C↑ S↓)
努力値:H236 B124 C148
実数値:H195 A112 B111 C144 D105 S58
↓
H195 A152 B141 C188 D125 S31
4世代から対雨でおなじみのユキノオーです。
必中吹雪と言えばこのポケモン。
メガシンカすることによって素早さ以外のステータスが大幅に上昇し、高耐久高火力の鈍足アタッカーになります。
弱点の多さをある程度は数値の高さで補うことが可能であり、この配分ではA197メガメタグロスの硬い爪アイアンヘッドまで耐えることができます。
これによって対テテフグロスにおいてもある程度のパフォーマンスを発揮できます。
持ち物:こだわりメガネ
性格:ひかえめ(A↓ C↑)
努力値:H252 B156 C100
実数値:H187 A- B140 C147 D220 S70
霰エース枠はグレイシアが入ることが多いようですが、レジアイスの数値の高さを信用したいと思い、霰エースとして採用しました。
数値は高いものの、やはり単氷であることがネックとなってしまっており、防御性能はそれほど高くはないです。
ユキノオーと一緒に出して天気を霰にし、こだわりメガネで強化された特攻から必中吹雪を撃っていくことができれば理想です。
配分はA216霊獣ランドロスのじしんZ確定耐えとしており、A197メガメタグロスのアイアンヘッドも70%程度の確率で耐えることができます。
○ガブリアス(特性:さめはだ)
技:じしん いわなだれ どくづき まもる
持ち物:ジメンZ
性格:ようき(C↓ S↑)
努力値:A252 D4 S252
実数値:H183 A182 B115 C- D106 S169
600という数字を無駄なく振り分けることで耐久、攻撃力、素早さどれをとっても高水準となっている優秀なポケモンですが、ダブルにおいては霊獣ランドロスの存在が眼の上のたんこぶ。
氷との攻撃相性に優れた地面タイプ枠として、ランドロスよりも高い素早さと耐久数値、霰パには欲しい炎、岩耐性を見込んで採用しました。
このポケモンは耐性の少なさのわりに弱点がメジャーなので、何度も攻撃を受けることは得意ではないですが、対面から相手を倒していくことは得意なので、攻撃範囲ではもちろん、戦いかたのスタンスも対面重視の霰パに対して適正があります。
ユキノオーと並べてジメンZ+吹雪の動きが強力なので、特に遅いポケモンが多く上からの火力に弱いガルーラスタンに対して、それができるような展開を目指します。
○ウォッシュロトム(特性:ふゆう)
持ち物:こだわりスカーフ
性格:ひかえめ
努力値:C252 D4 S252
実数値:H125 A- B127 C172 D128 S138
攻撃面、防御面で優れた電気・水タイプでありながら特性によって地面技を無効化できるという、唯一無二の極めて優秀なタイプ耐性を持ったポケモン。
吹雪を半減する水への打点をとることを目的にしながら、ガブリアスが地震を撃ちやすいように浮いていること、岩や炎に強めであること等の条件を同時に満たすポケモンはコイツしかいなかったので採用しました。
しかしながら、数値の低さや、ハイドロポンプの外れやすさから、それほど性能が高くなかったのがなんとも微妙なところでした。
霰パでは先んじて攻撃を仕掛ける潰しの性能が重要であるので、こだわりスカーフを持たせてなるべく先制で攻撃できるようにしました。
火力がなかなか捨てられないので、他のスカーフ持ちやS150族あたりに抜かれてしまうデメリットは無視できませんが、今回は控えめの個体で運用しました。
あまごいは主にリザードンへ、トリックは主にガードシェアラッキーへと使っていきます。
○ウインディ(特性:いかく)
持ち物:いのちのたま
性格:いじっぱり(A↑ C↓)
努力値:H196 A252 S60
実数値:H190 A178 B100 C- D100 S123
炎タイプの威嚇枠で先制技持ちと、霰パに欲しい要素をかなりクリアしている強いポケモンですが、他の炎にも言えることですが岩弱点が少々苦しいです。
崩し性能重視の命の珠物理アタッカー型で、威嚇と合わせてある程度相手の潰しをしのぐクッション役ができるようにHPに多めに努力値を配分しました。
素早さは準速70族を目安に、それ+1の123としていますが、ちょっと素早さに振ったヒードランやレヒレを抜ければさほど問題はないと思います。
ヒードランやガルーラに対する高打点が欲しかったため、神速フレドラ守るの残りの一枠はインファイトとしました。
○カプ・レヒレ(特性:ミストメイカー)
技:だくりゅう ムーンフォース めいそう まもる
持ち物:ウイのみ
性格:ずぶとい(A↓ B↑)
努力値:H236 B4 C252 D4 S12
実数値:H175 A- B149 C147 D151 S107
炎に強い水枠として。
水範囲攻撃が特長で、クレセドランランドといった水が死角となった並びを主軸とするガルーラスタンへの強さがなかなか高いです。
水としては鋼耐性がないのが玉にキズですが、水・フェアリーという極めて優秀なタイプ組み合わせ、特性ミストフィールドでテテフやコケコのフィールドを書き換えながら戦える性能を持っていることが採用理由です。
特に霰パーティでは鋼をいれづらいため、テテフを単体で相手にできるポケモンがほとんどおらず、フィールドを書き換えて抵抗を得ることがとても重要です。
選出・立ち回り
霰パを運用する上で
①霰パは対面重視
ユキノオー及びレジアイスは素早さが低く相手に消極的な行動をとらせづらいため、この2匹を初手に出した場合は、場に釘付けとなって機械的に吹雪を撃っていくことしかできません。
さらに霰パでは氷タイプとの兼ね合いから、耐性が豊富でクッションに便利な鋼タイプを構築に入れられないため、主にノーマル、エスパー、フェアリーの耐性が不足しており、下手に交代すると前のターンまでに獲得したアドヴァンテージを失いかねないです。
このような点から、霰パーティでは交代を極力廃し、場の2匹で相手を倒していく、対面寄りの戦いかたをとります。
そして、対面志向のパーティでは、立ち回りの細かな差異よりも、試合前の選出、特に先発の選出に勝敗が強く依存するものです。
霰パーティもその例にもれず、選出に非常に気を遣う構築であると言えます。
(そのため、本記事では選出の仕方も詳細に解説していきます)
②相手の対処の不慣れさに漬け込む
また、霰パは残念ながらそれほど強力な戦術とは言えないため、使用率が低く、対処に慣れていないプレイヤーがほとんどです。
そのため、そこを突いて、相手にとっては不慣れなこちらの戦いかたを押し付ける選出や立ち回りが勝利のカギを握っています。
以上のポイントが霰パを扱う上で最重要の認識だと覚えておいてください。
それでは具体的に考えていきましょう。
vsガルーラスタン
非常に使用頻度の高いこの類型において良く採用されるポケモンは、ガルーラの他にクレセリア、ヒードラン、ランドロス、サンダー、モロバレル、カプ・レヒレあたりでしょうか。
この構築類型に対する上では、次の二つの留意点があります。
①氷技の通り
前作まではレヒレの枠にボルトロスがいることが多かったので氷の通りがかなりよかったですが、今作ではレヒレの存在によって氷技の通りがそれなりに落ちています。
したがって相手がこちらのパーティを見てレヒレやヒードランを先発で出してくるかどうかというところがポイントです。
②対面よりもサイクル重視であるため、構築全体で対面性能の高いポケモンに弱めであること
ガルーラスタンでは通常、サンダーやクレセリアの素早さ操作でこれを補う形をとりますが、これは裏を返せば、
"これらのポケモンを封じられてしまった後では、対面性能の高いポケモンに抵抗することが難しい"
ということでもあります。
したがって対ガルーラスタンにおける有効な戦略は、相手が消耗した後に、タイマンに強い高速アタッカー(ここではスカーフロトムとガブリアス)で畳み掛けるシーンを作り出すというものです。
すなわち、 こちらの先発の2匹で相手の素早さ操作役の崩し、メインアタッカーの削りをし、後発で潰して詰めていくための選出が有効であると言えます。
☆対ガルーラスタン選出候補
<その1>
相手のカプ・レヒレやヒードラン等を重く見て、初手からユキノオー+レジアイスを選出したくない場合の選出の一例です。
対ガルーラスタンにおける原理原則(②)に忠実に、スイッチトリルに抵抗力の強いウインディ、ユキノオー、カプ・レヒレで崩しを行い、削れた相手をガブリアスで潰して詰める勝ち方をめざします。
<その2>(対ガルサンダー)
メガガルーラ&サンダーの並びは追い風主導であり、対面性能の高い高速アタッカーに対しての抵抗があるため、対しては前述(②)の通り、サンダーを崩して後発の高速エースを通すというプラニングで試合を進めていくのが理想です。
ガルーラスタンはサンダーが入ることで氷技の通りがかなり良くなるので、削り役及び崩し役としてはユキノオー+レジアイスの組み合わせが優れています。
ユキノオーはサンダーの熱風をしっかり耐えてくれ、ガルーラサンダーに対してノオーレジアイスのうち少なくともどちらか一方は確実に吹雪をお見舞いできます。
もしガルーラサンダーがユキノオーレジアイスの両方ともを削りきれずに2連続吹雪を許してしまった場合、サンダーは瀕死、ガルーラは瀕死か先制技圏内であるため、勝ちはほぼ確定的です。
vsメガリザードンY
結論から言うと、かなり厳しい相手です。
その火力の高さもさることながら、水タイプでは明確な対策ができないので、他の炎よりもさらに厄介な存在です。
このポケモンを相手にする上で、自分はパーティのタイプ相性上の水の一貫性の高さに着目して、そこを突いていく戦略をとることにしました。
☆対メガリザードンY選出候補
初手から水タイプ2匹を出し、リザードンのメガシンカに合わせてロトムで雨乞いをして、カプ・レヒレのだくりゅうで大幅に削っていくプラニングをとるための選出です。
先に述べた通り、リザードン入りパーティは全体の水抵抗をひでりに依存する度合いが強い傾向にあるので、苦手なこの相手に対しても、この行動によってある程度の勝ちを見込めます。
ウインディはリザードンがいる場に対して後だしが利きやすく、また主にギルガルドに対して役割を持っています。
ユキノオーはリザードンから天候を奪う能力が高いこと、リザードンの取り巻きによく採用されるランドロスに強いことから、対晴れ構築においても高い有用性があるため、選出の候補に挙がります。
ガブリアスはやはりその高いタイマン性能を活かして、終盤の詰めをきっちりこなす役割を重視して運用しましょう。
vsバンドリュマンダ砂パ
☆選出候補
晴れと同様、水タイプへの抵抗力を持っているポケモンが少なめであるため、カプ・レヒレやロトムなどの水タイプで崩していく戦略が有効であると考えます。
天候始動役から天候を奪いやすい点、ボーマンダへの打点として氷技が必要になってくる点から、ユキノオーをなるべく初手に選出します。
vs雨パーティ
氷タイプが水技を弱点に持たないこと、ゆきふらしで天候を変えられること、雨エースによく採用されるルンパッパ、キングドラ、ラグラージに氷技が通ることなどの利点から、霰パーティは雨パーティに強い構築であると言えます。
しかし、相手もまたあの手この手で天候を支配しようと試みてくるので、他のパーティと同じように警戒が必要な相手であると言えます。
☆対雨パーティ選出候補
水耐性のあるユキノオー、特殊耐久の高いレジアイスが動きやすいので、初手からこの2匹を出していき、やはり原則的には交代をせずに対面から叩いていきます。
相手の先発に雨降らしポケモンがおらず、カプ・コケコがいる場合は、ユキノオーのメガシンカに合わせてボルトチェンジで退場し、その後にニョロトノやペリッパーといった特性雨降らしのポケモンを繰り出して天気を雨にする動きが想定されるので、その場合はユキノオーはメガシンカをせずに吹雪を撃ちましょう。
カプ・レヒレはその性能の高さもさることながら、テテフやコケコからフィールドを奪い、自分と味方を高火力特殊技から保護してくれるので、あらゆる相手に対して選出されます。
vsカプ・テテフ&メガメタグロス
通称「テテフグロス」と呼ばれるこの並びは極めて高い対面性能を有しており、高い素早さからの高火力技でなるべく先制で相手を倒していく戦術をとっています。
すなわち、霰パーティと同じ対面重視の構築です。
☆対テテフグロス選出候補
<その1>
アローラダブルでお馴染みのウインディ&カプ・レヒレの並びで、フィールドを奪って確実に攻撃を耐えてから、高火力技で反撃することを想定した選出です。
ウインディやレヒレのような攻守のバランスが整ったタイプのポケモンは、基本的には高速高火力のアタッカーに対面から勝つことは難しいので、この選出をした場合は、削れた相手に止めを刺す詰め役として後発にガブリアスとウォッシュロトムを選出します。
<その2>(吹雪を通しやすい相手に対して)
また、ユキノオー&レジアイスの並びではメガメタグロスのような素早さの高い鋼タイプには不利をとってしまいますが、テテフグロス構築はその他のポケモンに対する氷技の通りがいい傾向が高いため、初手からユキノオーとレジアイスを出してしまうのもありです。
具体的にはカプ・テテフ&メタグロスの並びに加えてサンダーやサザンドラなどが採用されている場合など。
サイコフィールドを発生させるカプ・テテフの存在はやはり驚異的であるため、フィールドを書き換えるためにカプ・レヒレは選出したいですが、相手の選出や状況次第な部分が大きくなんとも言えません。
まとめ&後書き
霰パは、
・構築段階ではまず対砂、晴れ、次に対水、炎、鋼を意識して、対面性能の高い電気、格闘、水、地面、炎を積極的に採用していくこと
・運用する上では相手の選出に強い選出を心がけること
この二点が最重要であることは強調しておきます。
そして、この構築ではそこまで勝てなかったので、次回の記事では私がシーズン終了間際に使用し、レート1900に滑り込むことができた霰構築について紹介します。